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べるべる研究日誌

なんでもやる系エンジニアの日々

ApplePayの破壊力

ぶつぶつ Apple

f:id:bellx2:20141027143145p:plain:right米国でApplePayが始まりました。日本ではかなり前からEdyに始まる電子マネーがあってコンビニでも使えるようになっており、「何をいまさら」的に思っている人が多いのではないでしょうか?。

この雰囲気は思い返すとiPod発売時やiPhone出た当時のようなデジャブ感がします。音楽プレイヤーは存在したし音楽配信Sonyも先行していたので誰も成功すると思っていませんでした。

しかし、Appleはうまく音楽業界を見方につけ米国で成功、日本でも最終的にはSony Musicまで陥落させました。

なにが革命的か

ApplePayは「独自通貨のプリペイド方式ではなく、クレジットカード自体をプラスチックからiPhoneに置き換える」ところがポイントとなります。カード発行会社もカードを発行する事に何ら変わりなく、iPhoneに取り込みカード番号の代わりにApplePayトークンを流すだけなので、米国のStripeとかの決済サービスも簡単に対応できているのです。

Apple Pay - Apple Developer

仕組み自体はPayPassとしてすでにありましたが、端末(ユーザー?)認証のために特殊なSIMとペアでないとNFC対応でも使えないようになっていました。これをApple指紋認証との組み合わせ(+Apple IDの登録情報)でセキュリティ的にOKにしているようです。

カード自体も登録する時に所持しているのとは別番号のバーチャルカードを自動的に発行しているようで手元のカード決済ともきちんと区別がつくようですし、iPhoneを落としたりした時の無効化も実際のカードとは別になるので安心です。この辺りの安心感もモバイルデバイスでは重要だと思います。

非接触決済への影響

日本で始まるとEdy, Nanaco等の非接触決済系はゆるやかに減少していく気がします。そもそも、Nanacoセブンイレブン系のユーザーなのでカードを持っている人も多いと思いますが、EdyiPhoneユーザーが多くなってきたので現状はだいぶ苦しくなってきていると思います。

大きく違うのはApplePayはプリペイド方式でなく、クレジットカード自体の置換えだという事です。昔は日本ではプリペイド一択だったのですが、だんだんとWeb決済等もありクレジット決済への敷居は低くなっています。そこで一気にApplePayが来ると、チャージの必要もありませんし抵抗も少なく一気に置き換わっていくと思います。

会員権的なカードやSuicaは残るとは思いますが決済という意味では、プリペイド方式からApplePayに段々ともっていかれるのでは無いでしょうか。

決済事業への影響

ここがあまり変わらないのがApplePayの凄さです。カードを発行するという仕組みを残し、決済業者も対応するだけでビジネスを変えることがありません。決済端末も基本的にはNFC互換でしょうから、対応は容易に可能かと思われます。

GoogleWalletや既存のプリペイド方式のように全てをコントロールする通貨を作ったわけでなくApple側はカード登録とトークン発行だけです。そのため餅は餅屋で、カード会社や決済業者の構築した既存の安定した決済システム上に載せることができて(手数料も入るし)Apple的にもステキなところだと思います。

いろいろ出ている問題について

当初、二重決済などの問題があるとの情報がありましたが、これはApplePay自体の問題ではなく決済側の問題だったようです。既存の仕組みの上で成立しているので生成されたトークン番号を使って決済処理をするのはAppleでなく決済業者だからです。約1000件のBank of Americaユーザーが影響を受けたようですが、翌日には修正されています。

また、抵抗勢力によって使用禁止にされる問題もありましたが、ApplePayは独自システムではないので、最終的にはVISA/Masterカードを敵にまわす事となるので、突っ張るのはカード社会の米国ではなかなか難しいのではないでしょうか。

まとめ

AppleiTunesでクレジットカード情報を大量に持っているので、これをショッピングで使えるようにすると誰もが予測していました。ただ、これではソフトや音楽は買えても、一般のお店に普及させるには大きなハードルがありました。

Appleは新技術を派手にもってくる会社では無く、存在する物の形を変えてくるのが常套手段です。「ApplePayはプラスチックカードを置き換える」事で新しい体験をユーザーに提供しています。後方にある決済を大きく変えない事で、業界にも受け入れられ大きな推進力となっていくのではないでしょうか。