べるべる研究日誌

なんでもやる系エンジニアの日々

深圳・大人の社会科見学(3)

これは深圳・大人の社会科見学(1)(2)の続きです。

Dangerous Prototypes

Dangerous Prototypes | A new open source hardware project every month

今回の訪問で初めて知ったのですが、エンジニア向けのプロトコルアナライザーっぽいのを作っていたりします。マンションをリノベーションしていました。都市計画の先生だったそうですが、ここに移り住んでいるとの事。どちらかというと会社というよりハッカースペース的な感じ。

基板をPCB業者に頼んでから特急料金を払えば24時間でボードが玄関に届くとか。それを利用してDirty-pcbというサービスもやっているそうです。部品は電気街で手に入るので、プロトタイプを作るには非常に効率の良い場所になっているとの事です。

電気街

ビルのフロアごとに扱っているパーツが比較的まとまっています。ただ、ビル自体がたくさんあるので、なかなか欲しい物にたどり着くのは慣れないと難しそう。店自体はたくさんあるのですが、扱っている物もそれほど違いはなく、店員さんの知識レベルも見た感じだと怪しい感じです。基本は通販(アリババとか)でやっているっぽく、店の人はパソコンいじっているだけ。上階やエスカレーターから離れた奥のほうは、部品ストックをきちんと持ったお店が多かったです。

ガッコンガッコン音のする賑やかなエスカレータがあったり。店員は若い人がたくさんいるのが特徴で子供もウロウロしている。昼ごはん時に行くといろんな匂いがしているので注意が必要です。

携帯マーケット

ファーチャンペイの南側に携帯マーケットがありました。iPhoneを10個単位ぐらいで輪ゴムでとめてあり、その中から欲しいのを選んで価格交渉をしていた。たぶん、故障品の修理や部品を組み合わせて作ったりして品質に差があるので好きなのを選ぶようになっている感じでした。

周辺のお店では液晶のアセンブリをしていたり(バラバラで入荷している)、基板のチップのハンダ付けをしていたりと、部品をお店で組み立ててまた別の店で最終製品にして売っている感じ。内職みたいなレベルでやっているので、この辺のお店で買うのはやはり品質的に危険なkな時。どのくらい安いかはわかりませんでしたが。

まとめ

深圳は昔の秋葉原のような部品屋と若い人の集まり住んでいる街でした。多くの部品にまみれた中からきっと次のMaker世代が育って行くのでしょう。SeedStudioやMakeBlockのようにインターネットを通じて世界に売っていけるリーダやプロダクトも育ってきています。素早く低価格なプロトタイピングを行うには工場と人の集まる深圳は良い街だと思います。それだけのリソースは十分に揃っています。

モノをただ作るだけでは無く、それに付随するサービスをいかに創造していくか...それはこれからの自分、そして日本に必要だという事をすごく感じた旅でした。また、遠く感じていた中国を含むアジアをすごく近く感じるようになりました。

自分はMakerとしても何も作っていませんし、初めての人達の中に飛び込む不安もありました。けれども、同じ「見たい!」という思いの共通点だけでも話題は尽きる事無く楽しい時間を過ごすことができました。

本当はまだまだいろいろ書き足りない事がありますし、キッカケとなった高須さんの熱いレポートにはかないませんが、少しでも次回以降の誰かの切っ掛けとなればと思います。