べるべる研究日誌

なんでもやる系エンジニアの日々

濁流を泳ぎきれ!

 開発セクションから離れ、フロアも離れてから会社で何が進んでいるかが全くわからなくなった。情報は会議の時に漏れ聞こえる断片だけ。ある意味予想はできてはいたが自分的にはショックではあった。

 
 その中で補助金がらみのプロジェクト企画に呼ばれる機会があり会議に参加。製品コンセプト、ターゲット、販売計画…そういう練りこみもあまり無く、小手先でできる範囲の組合せで新製品を作るチャレンジ性の全く無いプロジェクトで進んでしまう事になった。
 
 開発視点と経営視点の双方向からいろいろな機能や開発の方向性に対して意見を言ってみたが、あまり真剣な議論にならず、最終的に上の意見でそういう方向に向かってしまった。こんな考えでは本当に良い製品などできやしない…。
 
 売れる物を一から作るのは大変だし、工期短縮できる既存の焼き直しは経営的には理解できなくもない。でも、使ってもらえる物を作る、いい物を作るという思いを常に持ち続けたいし、そこを主張することができるのが自分の立場だと思っていたので、その意見が受け入れられなかったのも結構ショックだった。
 
 顧客が本当に欲しがっている物をちゃんと考えもせず、簡単に作れて売りたい物を作る。売れる先は決まってる。そんな雰囲気に流されそれが当然だと思ってしまう流れの中に組み込まれそうな自分が怖い。
 
 この濁流から逃れてうまく岸に泳ぎつけるだろうか。それとももうだいぶ流され過ぎただろうか…。