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べるべる研究日誌

なんでもやる系エンジニアの日々

オムロンの画像無断流用

 画像解析を仕事とするときの一番の悩みは、どのように検出するかでは無く実際の現場の画像/映像をどのように取得するかである。現状では汎用的なアルゴリズムは存在しても精度が難しく、使用するカメラ、画角、設置場所等によって微妙にパラメータを変えたりアルゴリズムを変えたりする必要がある事が多い。間接的に請け負ったりした場合は現場の映像を取得することが非常に大変である。その場合は想定した画像を作って検収を通すか、ぶっつけ本番現地調整の余地を残して未確認のまま納品してしまうかである。

 たいていの場合は案件はあっても実用化(導入)にならず、「実証実験」程度の単発案件で終わってしまう事が多く、みんな開発成果をある程度流用して「次世代**」とか意義付けて助成金とかを狙っている事が多いのが画像処理業界だと思います。

 オムロンJR東日本の4つの駅で撮影した利用客の映像を無断でほかの研究に流用していたとして、同社は7月12日、事実を認めて謝罪した。  同社の発表によると、JR東日本から受託した業務で撮影した画像を、2006年~10年にかけて独立行政法人情報通信研究機構NICT)から受託した「高度画像監視センサネットワーク技術の研究開発」で許可なく利用していたという。  また、人の動きを把握する技術を研究開発する文部科学省の補助事業「人物画像解析システムの開発」でも、2012年5月と7月、京都駅ビルで施設管理者の了解なく静止画・動画を撮影、研究開発に使用しており、学会などでも一部利用していたという。

オムロン、JR駅利用客の映像を無断で他の研究に転用 - ITmedia ニュース

 同じ分野での仕事も見ている身としての感想は「オムロンも大変なんだ」...という事。オムロンとJRの関係なら一声掛けて共同研究とか名前だせそうな感じですけど、実際のところは受託業務の成果と一部かぶる内容で助成金をもらう作戦なので依頼できなかったところでしょう。画像処理に関してはオムロン助成金と受託で生計をたててる感じなのですかね(想像ですけど。

 画像処理ってなかなかいろいろできそうに見えるけど、成約とかが多くて完成された製品として利益をとるのが非常に難しい分野だと感じています。その上、画像が無くては開発ができず、開発が進まないと画像をくれない...そんな鶏と卵な関係もあり画像処理業界はなかなか進化しないのでした。

photo by mrlins