べるべる研究日誌

なんでもやる系エンジニアの日々

ドキュメントを書こう、資料を残そう

仕様書に起こせないとか、説明資料を作れないってのは甘えだよ。

自分だって世間一般のレベルから言えば、きちんと書き方を学んだレベルでは無いけれど「伝える」ために、苦労してドキュメントや資料を書いています。自分の思いや考えを口頭で言うだけでは、レベルは上がりません。また、お客さんも納得してくれません。

コードを書くだけでは仕事は成立しません。

自分に言い聞かせる意味でも、書いておきます。

仕事始め

一日遅れで今日から仕事始めです。

去年はいろいろなチャレンジをしようとキッカケ作りを進めた年でした。6月からいろいろ企んでいたのですが大きな思いはいろいろな事情もあり達成できずに終わりました。ただ、その中で気がついた自分の中の作るという欲求を2015年は大切にしたいと思います。

外との繋がりは新しい見方や目標とすることができました。作るという意味では助走段階ですがハッカソンへの参加やMaker的な事も少しづつできるようになりました。これを活かし、今年は定期的に物を作り出す事を目標として頑張りたいと思います。

年末年始

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祖母のお祝いに参加のため年末年始を離島で過ごしました。都会から来た自分達にはただの行事でしか無いのですが、母や叔父さん、近所の親戚がウルウルしているのを見ると「長く生きる」という事の重みを感じ、行事は振り返るキッカケという事を改めて感じました。

経済的に安定し、子孫が繁栄し、それぞれが成長して次世代に繋いでいかなくては家も企業同様に継続できません。これは企業存続の条件の「利益」「持続性」「成長」そのものです。子(事業)をきちんと育てる事の重要性、そして継続と拡大を個々に目指していかなければ大きくなれません。

そんな事を思いながらの冬休みでした。

深圳・大人の社会科見学(3)

これは深圳・大人の社会科見学(1)(2)の続きです。

Dangerous Prototypes

Dangerous Prototypes | A new open source hardware project every month

今回の訪問で初めて知ったのですが、エンジニア向けのプロトコルアナライザーっぽいのを作っていたりします。マンションをリノベーションしていました。都市計画の先生だったそうですが、ここに移り住んでいるとの事。どちらかというと会社というよりハッカースペース的な感じ。

基板をPCB業者に頼んでから特急料金を払えば24時間でボードが玄関に届くとか。それを利用してDirty-pcbというサービスもやっているそうです。部品は電気街で手に入るので、プロトタイプを作るには非常に効率の良い場所になっているとの事です。

電気街

ビルのフロアごとに扱っているパーツが比較的まとまっています。ただ、ビル自体がたくさんあるので、なかなか欲しい物にたどり着くのは慣れないと難しそう。店自体はたくさんあるのですが、扱っている物もそれほど違いはなく、店員さんの知識レベルも見た感じだと怪しい感じです。基本は通販(アリババとか)でやっているっぽく、店の人はパソコンいじっているだけ。上階やエスカレーターから離れた奥のほうは、部品ストックをきちんと持ったお店が多かったです。

ガッコンガッコン音のする賑やかなエスカレータがあったり。店員は若い人がたくさんいるのが特徴で子供もウロウロしている。昼ごはん時に行くといろんな匂いがしているので注意が必要です。

携帯マーケット

ファーチャンペイの南側に携帯マーケットがありました。iPhoneを10個単位ぐらいで輪ゴムでとめてあり、その中から欲しいのを選んで価格交渉をしていた。たぶん、故障品の修理や部品を組み合わせて作ったりして品質に差があるので好きなのを選ぶようになっている感じでした。

周辺のお店では液晶のアセンブリをしていたり(バラバラで入荷している)、基板のチップのハンダ付けをしていたりと、部品をお店で組み立ててまた別の店で最終製品にして売っている感じ。内職みたいなレベルでやっているので、この辺のお店で買うのはやはり品質的に危険なkな時。どのくらい安いかはわかりませんでしたが。

まとめ

深圳は昔の秋葉原のような部品屋と若い人の集まり住んでいる街でした。多くの部品にまみれた中からきっと次のMaker世代が育って行くのでしょう。SeedStudioやMakeBlockのようにインターネットを通じて世界に売っていけるリーダやプロダクトも育ってきています。素早く低価格なプロトタイピングを行うには工場と人の集まる深圳は良い街だと思います。それだけのリソースは十分に揃っています。

モノをただ作るだけでは無く、それに付随するサービスをいかに創造していくか...それはこれからの自分、そして日本に必要だという事をすごく感じた旅でした。また、遠く感じていた中国を含むアジアをすごく近く感じるようになりました。

自分はMakerとしても何も作っていませんし、初めての人達の中に飛び込む不安もありました。けれども、同じ「見たい!」という思いの共通点だけでも話題は尽きる事無く楽しい時間を過ごすことができました。

本当はまだまだいろいろ書き足りない事がありますし、キッカケとなった高須さんの熱いレポートにはかないませんが、少しでも次回以降の誰かの切っ掛けとなればと思います。

深圳・大人の社会科見学(2)

これは深圳・大人の社会科見学(1)の続きです。

MakeBlock

http://www.makeblock.cc

日本だと工業系でお馴染みのミスミのアルミフレームの小型版のような物をキットとして出しています。このフレームが非常に良く出来ていていろんな位置でネジ止めできるように穴が等間隔にあいていたり、溝が切ってあったりします。大きな物をつくるにはちょっと剛性が不安ですが、XYプロッターや3Dプリンターも作っていました。大人のレゴみたいな感じで質感も非常に良かったです。ギア関係はこだわりがありそうで溝も自由に増やせるようなパーツになっていてよくできていました。後から買わなかったのを少し後悔しました。

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制御用のArduinoボードもモジュラーコネクターで繋げるようになっていたり、Scrachから操作できるようなっていたりして作りやすくなっていました。GROVEと同じでモジュラーの分大きくなるのですが、教育用としてはカッチリはまるので手軽でいい仕組みだと思いました。Scrachもモジュールもきちんと作ってありました。

SeedStudioもそうですが、こういう質の良いプロダクトをインターネットで世界中に売ることができて、外貨を稼ぐことができている事がすばらしいです。

日技城工業園

http://www.technocentre.com.hk

「それ外していただけますが?」といわれて、今回の訪問でたぶん高須さんが唯一ネコミミを外した場所。説明資料がきちんと準備してあったり、「今日の目的をまずお聞かせください」...と言われるなど最初に日本っぽいマジメさを感じて、ゆるゆるとした一行に緊張が走りました。

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日系企業の海外進出を手助けするサービスを提供している工業団地のような場所。会社設立、ライセンス取得、人材募集、基本的なマネージメント...等、中国独自のルールを熟知してやってくれるようです。

話は非常に興味深く、中国での人材に関して「離職率100%以上」「自動車工場が人気で給与も高くボーナス24ヶ月分」とかおもしろい話が続々。日本企業から見た中国というのを実感として聞くことができました。また、「旧正月の帰省で半分しか帰ってこない」とか「隣が数十元高いから翌日から来なくなる」という雇用上の苦労もいろいろ話してくださいました。

一部みせていただいた工場(撮影禁止)はこれまでの工場とは全く違い床も綺麗で整理整頓されていて、品質に対する意識の差というのをすごく感じました。実は、会社で中国の感想として一番ネタになったのはここの人材の話しでした。

JENESIS

http://jenesis.jp/index.html

工場内見学と、代表の藤岡さんに話を聞くことができました。中国で日本向けのスマホタブレットや小型ガジェット系を作っている会社です。geaneeとかのブランド名で出していたり、代表の藤岡さんはDMM.make AKIBAで製造に関するメンターとしても加わっていらっしゃるとの事で、ベンチャー向けのプロダクトづくりの支援もしているようです。

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日本向けという事で工場の中は非常に綺麗で、アセンブリを自社でやるのは品質のためとの事。部品も検査しないと不良品を混ぜられるし、「箱を開けた不良品」は日本では絶対ダメなので全数検査が必要との事。作業ラインにもマネージャーが常時ついていて、きっちり指導していました。最初の時の製造の苦労とかも話して

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どのくらいから中国で生産できるかについてですが、受託の合計金額ではなくてロット数が必要との事。iBeacon関連のものなどは1000円程度で作れるのでそれが1000個あればビジネスとして十分受けれるのとの事でした。

また、話の中で「まだまだここではコピーを作る事はできるが、1から物を作るのはまだまだ難しい」「物自体にこだわりすぎず、サービスで勝負する必要がある」という言葉が製造ビジネスをしている人の実感として印象に残りました。

まだまだ

まだまだ続きます。

深圳・大人の社会科見学(1)

ネットでふと見たチームラボ高須さんの記事に昔の電子工作少年だった頃のドキドキ感を覚えて、facebookで手を上げたのが9月頃。グループに参加したもののしばらく迷っていたのですが、現職の5年勤続のリフレッシュ休暇の5日間をフルに使うことを決めて12/8-12/13まで中国・深圳へ行ってきました。

高須さんとはこの時初めてお会いしたですが、一緒に同行した人達の中にも熱い記事に同じワクワク感を感じて手を上げた人がそれなりにいたのが印象的でした。初めてお会いした高須さんはエネルギーの塊で参加者の間を飛び回っておられました。

特にグループ分けもなく、知り合いもいなかったのであちこちにおじゃましてバックグラウンドは違えども、同じ興味を持った人たちといろいろ会話する事ができ、楽しい大人の社会科見学になりました。

良いプロダクトやサービスを作れば世界中から注目されるチャンスが有るという事。モノを作る事は世界規模での競争になっているという現実。普段自分の見ている狭い業界とは違ったレベルでのモノづくりの戦いを目の当たりにしてすごく刺激を受けました。

他の人を含めた感想まとめはこちらから。

第2回 ニコ技深圳観察会 2014年12月 感想まとめ(更新中) #sz1208 :tks(高須 正和)のブロマガ - ブロマガ

以下、自分の感想をメモをもとにつらつらと書いていきます。

治安など

深センは中国で一番平均所得が高いエリアという事もあり、滞在していた福田区の中心街のあたりは夜出歩いてる人も多く、町並みが比較的綺麗なのに驚きました。中心部のエリアではゴミ拾いの人も巡回していて道端にゴミも落ちていないし、地下鉄もすごく綺麗でした。道を歩く人のスマホ率も非常に高く若い人はGalaxy, iPhone5, iPhone6...な感じであまり日本と変わらないくらいでした。

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バスで郊外の工場のエリアに出ると風景は一変して「中国に来た」感がいっぱいでした。訪問した工場のあるエリアなどは入り口も警備員がガードしていて、工場と人の住んでいるビレッジ的な場所になっていました。この辺りは会社が住居を与えないといけない中国特有の事情もありそうでした。

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バスの運転手さんもカーナビを持っていたのですが、GPS誤差もそれなりにあるらしく近所までは行けるようなのですが、表に明確な看板も無いのでどの建物か解らないようでした。最終的には近くまで行って現地の人に出てきてもらったりする事が多かったです。最初に「中国語話せる人同士で話す必要があるので、現地集合は無理ゲー」と言われていた意味がよく解りました。

英語ではコミュニケーションがとれません。ホテルのフロントでも通じる人が居ない時があって、宿泊客に通訳してもらったりしていました。ところが、ふと某所で漢字で書いたら話が通じて「書けば良かった良かったのか!」と最終日に気が付きました(遅。

SeedStudio

http://www.seeedstudio.com/

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スイッチサイエンス経由でいろいろ買ったこともあったので、アメリカかヨーロッパの会社だと思っていたSeedStudioが深センにあるのを最初に知った時は驚きでした。エンジニアにとっての「あったらいいな」的な基やキットを完成品の状態で売ってくれるビジネスはどのように作られているのか、そんなところに興味がありました。

会社としては深センの地の利を活かした製造先の紹介ビジネスから始まり、製造受託、製造支援へと進んでいくビジネスモデルに感心。「作らされる」のでは無く「一緒にビジネスを作る」ところに持って行き、みんながHappyになれる。そんな事をやっている事にうらやましく、またこういうビジネスを日本でもできないのか...と考えるところがありました。

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小ロットの場合は社内に工場があり一般的なパーツは常時在庫してあるので数百個程度までなら社内で製造できすようになっていて、もっと大きなロットの場合は社外で作るという流れになっていました。手ハンダのぶぶんは若い人が一生懸命ハンダ付けして作っていました。

ここのFusionPCBサービスは最小サイズだと10枚$9.99なので今度作ってみようと思っています。

後で気がついたのですが、一番最初に買ったSeedStudio製品はDSO Quadでした。液晶表示&バッテリーのついた小型ゲーム機みたいな携帯型オシロで簡易や、現場でのトラブルシューティングに非常に便利で愛用しています。発売してから2年くらいたちますが、類似のものがなかなか出てこないくらいすごいです。

金属加工工場

電池ボックスのバネを作っていたり、iPhone6っぽいケースやモバイルバッテリーっぽいケースを作っていたりしていました。電気街に行った時にここのケースやバッテリーを売っていて産直なのを実感しました。どちらかというと日本の町工場のような雰囲気を感じました。他の人に聞くと「日本の20年前と同じような感じだけど、工場の規模が違う」と。

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中はかなり広く、倉庫、切断、型抜き、研磨、仕上げ、レーザー刻印まで一気にできるようになっていて、アルミ棒が一気にケースになってしまうような感じでした(全部人力ですが)。単価いくらくらいで作っているのかはわかりませんでしたけど。

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出来上がっているケースは色も質も非常に良さそうでした。

PCB工場

バイオハザードのようなエレベータに乗って上がったフロアでおじさん達が魚屋のおじさんのように大きな槽にシャブジャブと基盤を液につけていました。自分にとって懐かしい匂いがしました(笑。

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ここは量産用の工場なので製造した基板の抜き取りで基板を検査していました。若い工員さんがひたすらチェックをやっていました。謎だったのはNGの出た基板にテスターをあてるとコンピュータからの指示があり、パターンカットをしていたところ。あれは、良品として出荷するのためなのだろうか...。聞くのを忘れました。

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この近所でいろいろな音や匂いの中で住んでいる人と、ビルの近くに駐車してあったフェラーリーにすごいギャップを感じました。

続く...

見たことやメモを書いていくだけでだらだら長くなってしまいますが続きます!

集中力を測定するCencentMeter

HVC-CというOMRONのセンシングデバイスのベータ版に申し込んでデバイスが来たのでアプリを一人ハッカソンをして作ってみました。

ConcentMeter

集中しなければいけない時についついサボり心がでてしまうアナタにオススメです。HVC-Cを正面においてアプリを起動するだけで、どのくらいの時間集中しているかをリアルタイムにメーターで表示します。よそ見をするとどんどん減っていくので( ゚д゚)ハッ!と気づく事ができます。

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とりあえず、作りかけで雑で恥ずかしいのですがgithubにおいておきます。別途SDKが必要となります。SDKの関係もあってさくっとcloneして動かないような気がしますが、Swiftで実行するサンプル程度にしてください。

bellx2/ConcentMeter · GitHub

ハマった点

今回はSwiftでコードを書いてみました。サンプルはObj-Cだけだったのですが、Bridge-Headerを入れるだけで、Swiftで書く事ができました。ハマった点は2点ありました(もしかしたら最新のSDKでは改善されているかもしれませんが)

1. HvcBLE.getDevicesでデバイスリストが取得できない

どうもデバイスリストを別スレッドで収集しているからなのか、すぐに参照するとnullが返ってきてハマりました。一応5秒間待ってからデバイス選択画面をだすようにしたら解決しました。

2. HvcBLE.ExecuteでHVC_ERROR_BUSY

何回やっても正常に送信されずにHVC_ERROR_BUSYが返ってきて悩みました。SDKのコードを追っていくと、SetParamがうまく完了していないようでしたが、どのくらいウエイトを入れてもダメ...。

正解は「dispatch_async(dispatch_get_main_queue()...」でメインスレッドでExecuteを実行してやる必要がありました。この辺りあまり詳しくないのですが...。

感想

思ったより簡単にデバイスから情報を取得する事ができました。年齢等もうちの娘や息子でやったらきちんと男女や年齢も近い数字が出たので、それなりに精度があるのも感じました。「スマホのフロントカメラでやればいいんじゃん」と思いがちですが、独立してデバイス化された事で取得部分と処理部分をわける事ができるのはおもしろいと思います。

Bluetoothの速度もあるかもしれませんが、処理前の画像が取得できないのが残念でした。位置合わせ等の問題もあるので、低解像度でも良いので画像が取得できると良いと思いました。